COFFEE DICTIONARY
コーヒーの世界には、ちょっと聞きなれない言葉がたくさんあります。「エスプレッソとアメリカーノの違いって?」「浅煎りってどんな味?」そんな疑問をひとつずつ解きながら、もっと自由にコーヒーを楽しめるように。このコーヒー辞典では、カフェでよく耳にする言葉から、豆や抽出、味の表現までをやさしく解説します。
【1】カフェで出会うことば(10語)
エスプレッソ
高圧で短時間に抽出した濃縮コーヒー。少量ながら深いコクと香りがある。
カフェラテ
エスプレッソにスチームミルクを合わせたやさしい味わいの定番。
カプチーノ
フォームミルクをたっぷりとのせたふわふわのラテ。口当たりが軽やか。
アメリカーノ
エスプレッソをお湯で割ったすっきりとしたコーヒー。苦みが少なめ。
フラットホワイト
オーストラリア発のラテ。ミルク少なめでコーヒーの味をしっかり感じる。
モカ
「モカ」は2つの意味を持つ言葉です。ひとつは、エチオピアやイエメンなど“モカ港”から出荷された豆に由来するコーヒー豆の種類。フルーティーで華やかな酸味が特徴です。もうひとつは、チョコレート風味のカフェドリンクのこと。エスプレッソにミルクとチョコシロップを加えた「カフェモカ」として世界中で親しまれています。
デカフェ
カフェインを90%以上取り除いたコーヒー。夜や妊婦さんにも人気。
シングルオリジン
単一農園または単一地域の豆。産地ごとの個性が際立つ。
ブレンド
複数の豆を組み合わせて味のバランスを整えたもの。
バリスタ
コーヒーを抽出し提供する専門職。語源は「カウンターに立つ人」。
【2】抽出・器具のことば(12語)
ハンドドリップ
ペーパーフィルターを使って手で注ぐ抽出方法。味をコントロールしやすい。
ドリッパー
ペーパーをセットする器具。形状でお湯の流れが変わる。
ペーパーフィルター
味をクリアに仕上げる紙のフィルター。厚さで風味が変化。
サーバー
抽出したコーヒーを受ける器。ガラス製が主流。
ケトル(ドリップポット)
細口でお湯を注ぐ専用ポット。注ぎ方で味が変わる。
蒸らし
抽出初期に少量のお湯で粉を膨らませる工程。香りを引き出す鍵。
粒度(挽き目)
コーヒー粉の細かさ。粗いと軽く、細かいと濃く苦くなる。
抽出比率
豆とお湯の割合。1:15〜1:17が標準的。
湯温
お湯の温度。高すぎると苦みが、低いと酸味が強くなる。
ブルーム
蒸らし時に豆がふくらむ現象。新鮮な豆ほどよく膨らむ。
アジテーション
抽出中にかき混ぜる動作。味を均一にするために行う。
湯止め
抽出の最後でお湯を止めること。雑味を防ぐためのテクニック。
【3】豆・焙煎のことば(12語)
生豆
焙煎前の緑色の豆。コーヒーの原料。
焙煎(ロースト)
生豆を加熱して香りと味を引き出す工程。
焙煎度
浅煎り〜深煎りまでの焼き加減。色と香りで判断する。
ライトロースト
浅煎り。酸味が明るく、軽やか。
シティロースト
中煎り〜中深煎り。バランスのとれた味。
フルシティロースト
深煎り。コクが強く、エスプレッソ向き。
クラック
焙煎中に豆がはじける音。焼き具合の目安。
カッピング
味を評価するための試飲方法。焙煎士の基本スキル。
エイジング
焙煎後に数日寝かせてガスを抜く工程。味が落ち着く。
フレーバー
コーヒーの香りや味の印象。チョコ、ナッツ、ベリーなど。
ブレンド
設計異なる豆を組み合わせて味を作ること。
ハンドピック
欠点豆を手作業で取り除く。品質を守る地道な工程。
【4】味・香りのことば(10語)
アロマ
コーヒーから立ち上る香り。焙煎・挽きたてで特に強く感じる。
フレーバー
口に含んだ時に感じる味と香りの総称。
ボディ
コーヒーの“重さ”や“厚み”を表す感覚。
アシディティ
酸味の質を指す。柑橘系や果実系など種類がある。
スイートネス
甘み。焙煎や抽出で自然に生まれる穏やかな甘さ。
クリーンカップ
雑味がなく透明感のある味。良質な豆の証。
アフターテイスト
飲み終えた後に残る余韻。
ナッティー
ナッツのような香ばしさを感じる風味。
フルーティー
果実のような酸味と香り。浅煎りでよく感じる。
バランス
酸味・甘み・苦みの調和。飲みやすさの指標。
【5】家庭で役立つことば(6語)
ドリップバッグ
一杯分のコーヒーが入った簡易パック。お湯を注ぐだけでOK。
コーヒーオイル
抽出時に出る油分。深煎りほど多く、香ばしさのもと。
保存方法
直射日光と湿気を避け、密閉して常温保存が基本。
冷凍保存
飲み切れないときは冷凍で香りをキープ。使う分だけ解凍。
グラインダー
豆を挽く器具。均一に挽けるほど味の安定感が増す。
豆の鮮度
焙煎から3〜10日が香りのピーク。挽いたらすぐ使うのが理想。
