プレオープンは、失敗するためにある。
更新日:9月29日
店を開きたい気持ちの中には、楽しみも、不安も、「たぶん何とかなる」という自信もあります。どれか一つを消す必要はありません。大切なのは、その気持ちを一つずつ行動に変えていくことです。
この文章は、開業を難しく見せるためではありません。分からないことを具体的にして、最初の一歩を少し軽くするために書いています。
内装が完成する。
マシンが入る。
カップが届く。
いよいよオープンです。
ここで、そのままグランドオープンしたくなります。
でも僕なら、その前に一度、店を失敗させます。
プレオープンは、お披露目会ではない。
知り合いを呼んで、写真を撮って、いい雰囲気で終わる。
それも楽しいと思います。
ただ、本当に見たいのは、注文が重なったときに何が起きるかです。
ラテが4杯入ったら。会計中に次のお客さんが来たら。デザートとドリンクが同時に入ったら。
平常時では見えない詰まりを見つけます。
開業前にこのテーマを考えると、必要以上に怖く感じることがあります。特に、プレオープンで失敗したら恥ずかしい、評判が悪くなるのではないかという不安は、まだ営業していない段階では答えが見えないからこそ大きく感じます。
ただ、「プレオープンは、お披露目会ではない。」で必要なのは、完璧な正解ではありません。自分の店ならどうしたいかを一度仮置きすることです。数字でも、図でも、候補でもいい。仮の答えがあると、次に確認することが見えてきます。
逆に少し注意したいのは、プレオープンは知人を呼んで店を披露する日だという感覚ことです。勢いは開業に必要ですが、その勢いを長く守るために、今の段階で一つだけ根拠を足しておく。僕はそのくらいのバランスがちょうどいいと思っています。
提供時間を、実際に測る。
感覚で「結構早かった」ではなく、時間を見ます。
注文から一杯目まで何分。
5組重なったとき、最後のお客さんまで何分。
その時間に自分が納得できるか。
数字を取ると、動線やメニューの問題が見えます。
ここは、店づくりの中では少し地味な話です。内装やマシンのように写真映えもしません。でも、開業後に「もっと早く考えておけばよかった」となりやすいのは、こういう地味な部分です。
本番前に問題を見つけ、安心してグランドオープンを迎えることという希望があるなら、「提供時間を、実際に測る。」はその希望を小さくするための話ではありません。むしろ、好きなことを続けるための余白をつくる話です。
全部を一度に決めなくても大丈夫です。まずは失敗を3つ持ち帰る日だと最初から決めておくこと。一つだけ動かすと、不安の輪郭が見えてきます。開業準備は、大きな勇気より小さな確認の積み重ねで進みます。
メニューを減らす判断をする。
プレオープンで大切なのは、足すことだけではありません。
出すのに時間がかかる。思ったほど注文されない。仕込みが重い。
そういうメニューがあれば、グランドオープン前に外す。
せっかく準備したから残したい気持ちは分かります。
でも本番前なら、まだ変えられます。
「メニューを減らす判断をする。」で迷うのは、経験がないから当然です。初めて店を開くのに、最初からすべて分かっている人はいません。
僕が大事だと思うのは、正解を当てることより、外しても戻れる状態を残すことです。現金を残す。固定費を重くしすぎない。後から変えられるものは後回しにする。そういう余白があれば、開業後に現実を見ながら修正できます。
根拠のない自信も、全部なくす必要はありません。「自分ならできる」という気持ちは大事です。ただ、その横に数字や確認を一つ置く。その繰り返しで、自信が少しずつ強くなります。
問題が出たら、成功。
プレオープンでバタバタすると、不安になります。
でも、それでいいと思っています。
本番で初めて問題が出るより、ずっといい。
レジの位置を変える。カップの置き場を変える。レシピを一つ簡単にする。
一度失敗できる日を、開業計画の中に最初から入れておきます。
調べるほど情報が増えて、かえって動けなくなることがあります。ネットには全国の店の事例が出ていますが、その全部が自分の店に必要なわけではありません。
「問題が出たら、成功。」も、自分の10〜15坪の店、自分の営業時間、自分の資金、自分の家族に合わせて考えればいい。一般論をそのまま背負う必要はありません。
開業前の金縛りは、情報が足りないことより『どの情報を自分に当てはめればいいか分からない』ことで起きることがあります。そんなときは、誰かと話しながら自分の条件に翻訳するだけで、かなり軽くなります。
グランドオープンは、二回目の営業にする。
初めてお客さんを入れる日を、グランドオープンにしない。
一度店を動かして、直してから本番にする。
それだけで、当日の余裕はかなり変わります。
プレオープンの目的は、完璧に見せることではありません。
完璧ではない場所を見つけることです。
店を持ちたいと思ったとき、頭の中にはたぶんもう景色があります。カウンターに立つ自分、お客さんがコーヒーを飲む姿、常連さんができていく時間。
「グランドオープンは、二回目の営業にする。」のような実務は、その景色と反対側にあるものではありません。夢を現場まで運ぶための橋です。
面倒なことを一つ終わらせるたびに、開業は少し現実になります。準備は夢を冷ますためではなく、夢の解像度を上げるためにあります。
まだ、相談するほど決まっていなくても。
物件が決まっていない。予算も曖昧。何を聞けばいいかも分からない。そういう段階でも大丈夫です。むしろ、その段階だからこそ誰かに話してみる意味があります。
きれいな事業計画書を作ってから相談する必要はありません。物件のスクリーンショット一枚でも、ノートに書いた予算でも、「カフェをやりたいんですが、何から考えればいいですか」という一言でも十分です。
ELEPHANT COFFEEにコーヒーを飲みに来て、店を見ながら話してみる。今村に相談してみる。InstagramのDMで、まだ何も決まっていないことをそのまま送ってみる。
話したから必ず開業しないといけないわけではありません。話してみて「今じゃない」と分かることも、「この予算ならここから」と見えることもあります。それも、ちゃんと前進です。
一人で考え続けて動けなくなるくらいなら、まず一度、店を見に来てください。コーヒーを飲みながら、自分の店の話をするところからでいいです。
ELEPHANT COFFEE
福岡県筑紫野市、朝倉街道駅前。
エスプレッソ、ラテアート、焙煎を中心に、小さなカフェを営んでいます。
営業時間:10:00–18:00
アクセス:Googleマップで見る
店頭でのコーヒー提供のほか、ラテアート教室、バリスタ向けレッスン、コーヒー豆の卸販売、カフェ開業サポートも行っています。
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これからカフェを開きたい方へ。
物件選び、資金計画、エスプレッソマシン、メニュー設計、抽出レシピ、スタッフ教育、プレオープン、集客まで。
ELEPHANT COFFEEでは、店を開くところだけではなく、開いたあとに続く店をつくることまで一緒に考えています。
すでに物件を探している方も、まだ何から始めればいいかわからない方もご相談ください。
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初心者の方から、現役バリスタ、カフェ開業を目指す方、海外で働きたい方まで。
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ELEPHANT COFFEE
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