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融資は、店が決まってからでは遅い。

9月28日
読了時間: 7分

更新日:9月29日

店を開きたい気持ちの中には、楽しみも、不安も、「たぶん何とかなる」という自信もあります。どれか一つを消す必要はありません。大切なのは、その気持ちを一つずつ行動に変えていくことです。

この文章は、開業を難しく見せるためではありません。分からないことを具体的にして、最初の一歩を少し軽くするために書いています。



いい物件が見つかった。

見積もりも出た。


では、融資の相談に行こう。

この順番だと、少し遅いことがあります。

資金調達は、店をつくる直前の手続きではありません。

開業スケジュールの一部として、かなり早くから考えます。



自己資金だけで、全部つくらなくていい。



現金が1,000万円必要だから、1,000万円貯まるまで待つ。

必ずしも、それだけが方法ではありません。

自己資金、融資、設備リース。


それぞれの性格を理解して組み合わせます。

大切なのは、借りることではなく、開業後に返しながら利益が残ることです。




開業前にこのテーマを考えると、必要以上に怖く感じることがあります。特に、融資を断られたら夢そのものを否定されたように感じてしまうことは、まだ営業していない段階では答えが見えないからこそ大きく感じます。


ただ、「自己資金だけで、全部つくらなくていい。」で必要なのは、完璧な正解ではありません。自分の店ならどうしたいかを一度仮置きすることです。数字でも、図でも、候補でもいい。仮の答えがあると、次に確認することが見えてきます。


逆に少し注意したいのは、いい物件が決まってから融資を考えれば間に合うという感覚ことです。勢いは開業に必要ですが、その勢いを長く守るために、今の段階で一つだけ根拠を足しておく。僕はそのくらいのバランスがちょうどいいと思っています。



僕なら、数ヶ月単位で逆算する。



自己資金の準備は、日々。

リースの審査や設備選定は、早めに。

融資は、事業計画と見積もりを揃えながら数ヶ月単位で動く。


物件の契約期限と融資実行のタイミングがずれると、かなり苦しくなります。

だから開業希望日から逆算して、資金の予定表を先につくります。




ここは、店づくりの中では少し地味な話です。内装やマシンのように写真映えもしません。でも、開業後に「もっと早く考えておけばよかった」となりやすいのは、こういう地味な部分です。


必要な資金を確保し、手元現金を残して落ち着いて開業することという希望があるなら、「僕なら、数ヶ月単位で逆算する。」はその希望を小さくするための話ではありません。むしろ、好きなことを続けるための余白をつくる話です。


全部を一度に決めなくても大丈夫です。まずは物件確定前から必要資金と自己資金を一度数字にすること。一つだけ動かすと、不安の輪郭が見えてきます。開業準備は、大きな勇気より小さな確認の積み重ねで進みます。



「なぜ必要か」を説明できるお金にする。



前の記事で、1,000万円という開業資金について書きました。

大切なのは、金額が大きいか小さいかだけではありません。

2連マシンが必要な理由。席数。客単価。想定客数。家賃。返済後の利益。


それらがつながると、設備費はただの出費ではなく、売上をつくるための投資になります。

事業計画は、金融機関のために書く書類ではなく、自分の判断を整理する道具でもあります。




「「なぜ必要か」を説明できるお金にする。」で迷うのは、経験がないから当然です。初めて店を開くのに、最初からすべて分かっている人はいません。


僕が大事だと思うのは、正解を当てることより、外しても戻れる状態を残すことです。現金を残す。固定費を重くしすぎない。後から変えられるものは後回しにする。そういう余白があれば、開業後に現実を見ながら修正できます。


根拠のない自信も、全部なくす必要はありません。「自分ならできる」という気持ちは大事です。ただ、その横に数字や確認を一つ置く。その繰り返しで、自信が少しずつ強くなります。



運転資金を、最後に削らない。



見積もりが膨らむと、最後に削りたくなるのが運転資金です。

でも、オープンした翌月から売上が安定する保証はありません。

家賃、材料費、返済、自分の生活費。


営業を続けるための現金は、内装と同じくらい大切です。

店を完成させることより、店を続けられる状態で開けることを優先します。




調べるほど情報が増えて、かえって動けなくなることがあります。ネットには全国の店の事例が出ていますが、その全部が自分の店に必要なわけではありません。


「運転資金を、最後に削らない。」も、自分の10〜15坪の店、自分の営業時間、自分の資金、自分の家族に合わせて考えればいい。一般論をそのまま背負う必要はありません。


開業前の金縛りは、情報が足りないことより『どの情報を自分に当てはめればいいか分からない』ことで起きることがあります。そんなときは、誰かと話しながら自分の条件に翻訳するだけで、かなり軽くなります。



資金計画は、開業計画そのもの。



いくら借りられるか。

それだけを考えない。

いくら必要で、なぜ必要で、毎月どう返すのか。


そこまで数字がつながると、開業はかなり現実的になります。

お金の話を後回しにしないことが、理想の店を諦めないための準備になります。





店を持ちたいと思ったとき、頭の中にはたぶんもう景色があります。カウンターに立つ自分、お客さんがコーヒーを飲む姿、常連さんができていく時間。


「資金計画は、開業計画そのもの。」のような実務は、その景色と反対側にあるものではありません。夢を現場まで運ぶための橋です。


面倒なことを一つ終わらせるたびに、開業は少し現実になります。準備は夢を冷ますためではなく、夢の解像度を上げるためにあります。




まだ、相談するほど決まっていなくても。


物件が決まっていない。予算も曖昧。何を聞けばいいかも分からない。そういう段階でも大丈夫です。むしろ、その段階だからこそ誰かに話してみる意味があります。


きれいな事業計画書を作ってから相談する必要はありません。物件のスクリーンショット一枚でも、ノートに書いた予算でも、「カフェをやりたいんですが、何から考えればいいですか」という一言でも十分です。


ELEPHANT COFFEEにコーヒーを飲みに来て、店を見ながら話してみる。今村に相談してみる。InstagramのDMで、まだ何も決まっていないことをそのまま送ってみる。


話したから必ず開業しないといけないわけではありません。話してみて「今じゃない」と分かることも、「この予算ならここから」と見えることもあります。それも、ちゃんと前進です。


一人で考え続けて動けなくなるくらいなら、まず一度、店を見に来てください。コーヒーを飲みながら、自分の店の話をするところからでいいです。





ELEPHANT COFFEE

福岡県筑紫野市、朝倉街道駅前。

エスプレッソ、ラテアート、焙煎を中心に、小さなカフェを営んでいます。


営業時間:10:00–18:00


店頭でのコーヒー提供のほか、ラテアート教室、バリスタ向けレッスン、コーヒー豆の卸販売、カフェ開業サポートも行っています。





CAFE OPENING SUPPORT|カフェ開業サポート

これからカフェを開きたい方へ。


物件選び、資金計画、エスプレッソマシン、メニュー設計、抽出レシピ、スタッフ教育、プレオープン、集客まで。

ELEPHANT COFFEEでは、店を開くところだけではなく、開いたあとに続く店をつくることまで一緒に考えています。


すでに物件を探している方も、まだ何から始めればいいかわからない方もご相談ください。






LESSON|ELEPHANT COFFEEで学ぶ

初心者の方から、現役バリスタ、カフェ開業を目指す方、海外で働きたい方まで。

目的に合わせたレッスンを行っています。


ラテアート教室

初心者から段階的にステップアップしていく少人数制レッスン。


マンツーマンレッスン

一人ひとりの課題や目標に合わせて、エスプレッソ・ミルク・ラテアートまで個別にトレーニング。


家庭用エスプレッソマシン持ち込みレッスン

普段使用しているマシンを持ち込み、ご自身の環境に合わせて抽出やスチーミングを調整します。


ワーホリバリスタ養成プログラム

海外のカフェでバリスタとして働くことを目指す方向けの実践プログラム。




ELEPHANT COFFEE

GOOD COFFEE, BETTER DAYS.

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