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開業準備より先に、決めておきたいこと。

10月1日
読了時間: 10分
開業前は、不安と楽しみと「たぶん何とかなる」が同時にあります。そのどれも、店を始めたい人にとって自然な感情です。大切なのは、その気持ちを消すことではなく、一つずつ行動に変えていくことです。

この文章は、開業を怖がらせるためのものではありません。逆に、分からないことを具体的にして、最初の一歩を少し軽くするために書いています。



店をつくる前に、働き方をつくる。



カフェをやりたい。そう思うと、最初に物件やエスプレッソマシンを見たくなります。


でも、小さな店ほど先に決めたいのは「どんな店をつくるか」より、「どんな働き方をしたいか」です。


一日何時間店に立つのか。週に何日営業するのか。自分一人で回すのか。家族との時間をどう残すのか。ここが曖昧なまま設備だけ揃えると、店に自分が合わせることになります。




開業前にこの話を読むと、「そこまで考えないといけないのか」と少し重く感じるかもしれません。特に、何から決めればいいか分からないのに、周りだけが先に進んでいるように感じることは、頭の中だけで考えていると必要以上に大きく見えます。


ただ、ここで大事なのは完璧な答えを持つことではありません。「店をつくる前に、働き方をつくる。」について、自分の店ではどうしたいかを一度言葉にするだけで、ぼんやりした不安は具体的な課題に変わります。不安は、名前がつくと扱いやすくなります。


逆に気をつけたいのは、好きな店をつくれば、細かい数字はあとから何とかなるという感覚ことです。勢いは開業に必要です。でも、勢いを守るためにも、今の段階で一度だけ数字や条件に立ち返る時間をつくっておくと、その後の判断がかなり軽くなります。



売上ではなく、残したいお金から逆算する。



月商100万円という数字だけでは、いい店かどうかは分かりません。家賃、人件費、材料費、返済、税金を払ったあとに、いくら残るのか。


僕は開業相談でも、まず「月にいくら欲しいですか」と聞きます。必要な利益が分かれば、必要な客数、客単価、営業日数が逆算できます。


数字は夢を小さくするためではなく、夢を続けるために使うものです。




ここは、開業したい人ほど早く通り過ぎたくなるところです。目の前には内装、マシン、メニューのようなワクワクするものがあるからです。でも「売上ではなく、残したいお金から逆算する。」は、数か月後の自分を助ける土台になります。


自分らしい小さな店を、無理なく長く続けることという希望があるなら、細かい準備はその希望を小さくするものではありません。むしろ、希望を長く続けるための現実的な支えになります。


全部を今日決めなくてもいいです。まずは物件探しの前に、働き方と必要利益を一枚に書くこと。一つだけ動かすと、次に確認することが見えてきます。開業準備は、大きな決断を一回するより、小さな確認を何十回も重ねる仕事だと思っています。



小さな店は、やらないことを決める。



メニューを増やさない。席を詰め込みすぎない。営業時間を長くしすぎない。最初から全部やろうとしない。


10〜15坪の個人店なら、できることを増やすより、強いものを少数に絞った方が経営は安定します。


開業準備の最初の仕事は、足し算ではなく引き算です。




「小さな店は、やらないことを決める。」で迷うのは、準備不足だからではありません。まだ営業していない店の未来を、今の時点で決めようとしているから難しいのです。


だから僕は、正解を当てにいくより『外しても戻れる設計』を大切にします。固定費を重くしすぎない、現金を残す、契約条件を確認する。こうした余白があると、開業後に現実を見ながら修正できます。


根拠のない自信も、全部捨てる必要はありません。「自分ならできる」という感覚は、最後の一歩を踏み出す力になります。ただ、その自信の横に一つだけ根拠を置く。数字でも、確認でも、経験者の意見でもいい。その積み重ねが強い自信に変わります。



今村なら、ここから始めます。



①月に残したい金額、②一週間の営業日数、③主力商品、④一人で回せる最大客数。この4つを書き出します。


物件も設備も、その数字が決まってからです。店を開くことではなく、続けられる店をつくること。それを開業のスタート地点にしています。








店づくりで最初に決めるべきなのは、壁の色ではなく『一日に何杯を、誰が、どうやって出すか』です。



この段階で立ち止まる人は多いです。調べれば調べるほど情報が増え、何が自分に必要なのか分からなくなるからです。


そんなときは、一般論ではなく『自分の10〜15坪の店ならどうか』まで小さくして考えます。「今村なら、ここから始めます。」も、全国のカフェの答えではなく、自分の営業時間、客単価、家族、資金に合わせて決めればいい。


開業前の不安は、情報不足だけではなく、情報が多すぎることからも生まれます。必要なのは情報を増やし続けることより、誰かと一緒に自分の条件へ翻訳することかもしれません。



コンセプトを、数字に翻訳する。



「落ち着ける店」「地域に愛される店」という言葉は大切ですが、そのままでは経営判断に使えません。僕なら、そこから一段下げて、客単価、滞在時間、席数、回転数、営業日数に置き換えます。


たとえば16席の店で、長居してもらう設計と、短時間でエスプレッソを楽しんでもらう設計では、必要な席数もメニューもスタッフ数も変わります。コンセプトとは、内装の雰囲気ではなく、数字の使い方まで決めるものだと思っています。


言葉と数字がつながると、物件を見たときに『好きか嫌いか』ではなく、『この店のやり方ができるか』で判断できるようになります。




ここまで準備している時点で、たぶん頭の中にはもう店の景色がかなり見えていると思います。お客さんが座って、コーヒーを出して、自分がカウンターに立っている景色です。


その景色を現実にするために「コンセプトを、数字に翻訳する。」のような地味な部分があります。華やかではないですが、こういう部分が整っている店ほど、オープン後に商品や接客へ集中できます。


夢と実務は反対ではありません。実務は、夢を現場まで運ぶための橋です。面倒な項目ほど、終わらせたあとに自由が増えます。



開業後の「普通の火曜日」を想像する。



開業準備では、オープン初日の景色を想像しがちです。行列ができて、友人が来て、写真を撮ってもらう。でも経営を支えるのは、イベントのない平日の火曜日です。


雨の日の14時に何人来るのか。仕込みは何時から始まるのか。子どもの行事がある日に店をどうするのか。こういう地味な一日を想像すると、理想の営業時間や営業日数が見えてきます。


僕なら『最高の日』ではなく『普通の日』が無理なく続く設計を選びます。それが結果的に、長く強い店になります。




もし今、「まだそこまで決められない」と感じていても、それで止まる必要はありません。


「開業後の「普通の火曜日」を想像する。」は、最終回答を出すより、仮の答えを置いてみることから始められます。仮に数字を入れる、候補を一つ出す、図面に線を一本引く。すると、足りない情報が具体的になります。


自分らしい小さな店を、無理なく長く続けることために必要なのは、全部分かってから動くことではなく、動きながら分からないものを減らしていくことです。開業できる人とできない人の差は、最初から知識があるかより、分からないことを一つずつ聞けるかに出ると思っています。



判断基準を、一枚にしておく。



物件もマシンも家具も、見れば見るほど欲しくなります。だから先に、店の判断基準を一枚に書いておくといいです。


僕なら、①月に残したいお金、②最大投資額、③営業時間、④主力商品、⑤一人で回せること、⑥絶対にやらないこと、まで書きます。


迷ったときにその紙へ戻る。開業準備で一番危ないのは、情報が増えるほど最初の目的を忘れていくことです。




開業前にこの話を読むと、「そこまで考えないといけないのか」と少し重く感じるかもしれません。特に、何から決めればいいか分からないのに、周りだけが先に進んでいるように感じることは、頭の中だけで考えていると必要以上に大きく見えます。


ただ、ここで大事なのは完璧な答えを持つことではありません。「判断基準を、一枚にしておく。」について、自分の店ではどうしたいかを一度言葉にするだけで、ぼんやりした不安は具体的な課題に変わります。不安は、名前がつくと扱いやすくなります。


逆に気をつけたいのは、好きな店をつくれば、細かい数字はあとから何とかなるという感覚ことです。勢いは開業に必要です。でも、勢いを守るためにも、今の段階で一度だけ数字や条件に立ち返る時間をつくっておくと、その後の判断がかなり軽くなります。



店を続けるために、最後にひとつ。



店を開くのは一日です。でも、その店で働くのは何年も続きます。だから僕は、開業準備を『店をつくる作業』ではなく、『自分が続けられる事業を設計する作業』として考えています。





ここは、開業したい人ほど早く通り過ぎたくなるところです。目の前には内装、マシン、メニューのようなワクワクするものがあるからです。でも「店を続けるために、最後にひとつ。」は、数か月後の自分を助ける土台になります。


自分らしい小さな店を、無理なく長く続けることという希望があるなら、細かい準備はその希望を小さくするものではありません。むしろ、希望を長く続けるための現実的な支えになります。


全部を今日決めなくてもいいです。まずは物件探しの前に、働き方と必要利益を一枚に書くこと。一つだけ動かすと、次に確認することが見えてきます。開業準備は、大きな決断を一回するより、小さな確認を何十回も重ねる仕事だと思っています。




まだ、相談するほど決まっていなくても。


ここまで読んでも、まだ物件が決まっていない。予算も曖昧。何を聞けばいいかも分からない。そういう段階でも、最初の一歩は踏み出せます。


きれいな事業計画書を作ってから相談する必要はありません。物件のスクリーンショット一枚でも、ノートに書いた予算でも、「カフェをやりたいんですが、何から考えればいいですか」という一言でも十分です。


ELEPHANT COFFEEにコーヒーを飲みに来て、店を見ながら話してみる。今村に相談してみる。InstagramのDMで、まだ何も決まっていないことをそのまま送ってみる。


開業は、大きな決断を一気にすることではありません。誰かに話してみることも、立派な一歩です。話したから必ず開業しないといけないわけでもありません。むしろ、話してみて初めて『今じゃない』と分かることもあります。それも前進だと思っています。


一人で考えて動けなくなるくらいなら、まず一度、店を見に来てください。コーヒーを飲みながら、自分の店の話をするところからでいいです。





ELEPHANT COFFEE

福岡県筑紫野市、朝倉街道駅前。

エスプレッソ、ラテアート、焙煎を中心に、小さなカフェを営んでいます。


営業時間:10:00–18:00


店頭でのコーヒー提供のほか、ラテアート教室、バリスタ向けレッスン、コーヒー豆の卸販売、カフェ開業サポートも行っています。





CAFE OPENING SUPPORT|カフェ開業サポート

これからカフェを開きたい方へ。


物件選び、資金計画、エスプレッソマシン、メニュー設計、抽出レシピ、スタッフ教育、プレオープン、集客まで。

ELEPHANT COFFEEでは、店を開くところだけではなく、開いたあとに続く店をつくることまで一緒に考えています。


すでに物件を探している方も、まだ何から始めればいいかわからない方もご相談ください。






LESSON|ELEPHANT COFFEEで学ぶ

初心者の方から、現役バリスタ、カフェ開業を目指す方、海外で働きたい方まで。

目的に合わせたレッスンを行っています。


ラテアート教室

初心者から段階的にステップアップしていく少人数制レッスン。


マンツーマンレッスン

一人ひとりの課題や目標に合わせて、エスプレッソ・ミルク・ラテアートまで個別にトレーニング。


家庭用エスプレッソマシン持ち込みレッスン

普段使用しているマシンを持ち込み、ご自身の環境に合わせて抽出やスチーミングを調整します。


ワーホリバリスタ養成プログラム

海外のカフェでバリスタとして働くことを目指す方向けの実践プログラム。




ELEPHANT COFFEE

GOOD COFFEE, BETTER DAYS.

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